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磯之辺の棚田整備終了

 黒姫山の中腹、標高450メートルにある高柳町磯之辺で昨年から進められてきた県の棚田整備事業の圃(ほ)場整備が一応終了し、乗用の機械を使って田植えが始まった。棚田の整備・保全は県でも重点事業と位置づけており、6月12日には県職員などでつくるECHIGO棚田サポーターと町職員・耕作者が棚田の畦(あぜ)にシバザクラの苗約一万株を植える予定だ。

 鯖石川が作る谷あいに住宅と農地が張りつく同町は耕地のまとまった所が少ない。磯之辺は高地にあるが、近年までは10ヘクタールの水田と畑があって「高柳で一番農地がまとまっている」とも言われた。高原的な気候を生かしたトマト、ニンジンの栽培は有名。しかし傾斜地で農道がなく、耕運機を入れるのも大変な場所だった。

 県は平成10年度から国土の保全と景観維持、中山間地農業の省力化を目的に、棚田整備事業に取り組み、柏崎・刈羽では磯之辺集落(中島藤一区長・4世帯8人、水田耕作者は県外在住を含め23人)が対象となった。整備面積は8ヘクタール。このうち圃場整備は3.5ヘクタールで、昨年度の工事により水田は従来の平均4アールが平均8アール、最大面積12アールの35区画に生まれ変わった。また農道や水路の新設・改良も行われ、トラクター、田植え機、コンバインの使用も可能になった。

 田植えは今月15日過ぎから少しずつ始まり、同事業で導入した乗用四条田植え機を耕作者が共同使用している。今年度は農業機械格納庫の整備、乾燥機と籾(もみ)すり機の導入、換地作業を行う。総事業費1億3,000万円。

 県では棚田の農業を支援するため、今年度、農地部を中心とした県職員と、大学教授や一般市民ら約380人でECHIGO棚田サポーター(会長=豊田勝・新大農学部教授)を編成。平山知事も会員の1人だ。

 傾斜地で水田を大きくすると農作業は楽になるが、畦の斜面は大きくなり、土留めと草刈りが農家の大きな負担になる。このため斜面にシバザクラなどを植え、他の草の繁殖を防ぎ、同時に美しい風景をつくり出す作業が必要になる。

 磯之辺では6月12日午前9時半から午後4時過ぎまで、80人がシバザクラを植える。一般ボランティアの参加も求めており、問い合わせは高柳町役場建設課農村整備係(電話41-2233)へ。

(1999/ 5/21)

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