PHOTOニュース

少年少女合唱団のコンサート。アンコールでは会場と一緒に「ふるさと」 を歌って楽しんだ=24日、アルフォーレマルチホール (2024/03/28)


西山コラボ特産品セットの参加メンバー (2024/03/26)


柏崎信金の創立100周年を記念した音楽イベント「目で聴くコンサート」。つのださん(左)のプロデュースで、子どもたちは骨伝導ヘッドホンを付け、ドラム演奏などを楽しんだ=23日、アルフォーレマルチホール (2024/03/25)

>>過去記事一覧
刈羽村でプルサーマル住民投票実施へ

 刈羽村の品田宏夫村長は24日、村議会が可決した東京電力柏崎刈羽原発のプルサーマル受け入れの是非を問う住民投票条例案の再議を見送り、5月27日に投票を実施すると発表した。同月17日告示。プルサーマルをめぐる住民投票は全国初。村長は同夜、「投票結果には従う。行政機関の長として重大な決意をもって臨む」と述べ、場合によっては自らの進退も視野に入れての決断であることを明らかにした。

 住民投票条例案は昨年末、議員発議でいったんは可決(賛成9、反対8)したが、村長が議会に差し戻す再議権を行使し、成立に必要な3分の2以上の賛成が得られず廃案となった。これを受けて、条例制定を求める村民グループが村内有権者の37%の署名を集め、村長に直接請求を行った。今月18日の村臨時議会は議長を除く賛成9、反対6(退席1、欠席1)の賛成多数で再び可決したため、村長の再議権行使が注目されていた。

 会見で村長は、「一昨年3月、村が民主的な手続きを経て、団体意思として表明した事前了解の重い判断と、それを再度問い直すことのはざまで限界まで悩んだ」とし、「村の政治の安定と民主主義を守るために決断した。投票を通じ、民主主義を守るという責任と使命を有権者にゆだねることになる。全国注視の中で、村民の良識をいただきたい」と述べた。

 また、「この投票は村の民主主義を守るために実施するという観点から、計画の実施主体である東京電力には投票にかかる一切の介入をご遠慮いただきたい」と強い調子で述べた。

 住民投票について村長はこれまで、「国のエネルギー政策の賛否を問うことは一自治体の住民投票にはなじまない」とし、再議は「直接選挙で選ばれた執行機関の長に与えられた権限」と述べていた。会見では「村長として本件に対する考え方は揺らいでいない」と強調したうえで、「結論が出るまでは長として意見を述べることは適当でない」と述べた。

 条例は25日に公布、施行された。住民投票は村長が行うものとし、プルサーマル受け入れについて賛成、反対、保留の3欄のいずれかに丸印を付ける記号式。「村議会、村長は投票結果を尊重しなければならない」としている。住民投票に関する運動は自由とする一方、「買収など村民の自由な意思が拘束され、不当に干渉されるものであってはならない」と定めている。

 東電は今年、福島第一原発3号機と柏崎刈羽原発3号機でプルサーマルを実施したいとしているが、先行の福島は県知事の凍結発言で見通しが立っておらず、柏崎も、平山知事や西川市長が国内初の実施に難色を示している。今月17日から始まった柏崎刈羽3号機の定期検査で東電は、プルサーマル用のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の装荷判断を6月中旬まで先送りした。

(2001/ 4/25)

※柏崎日報社掲載の記事・写真は一切の無断転載を禁じます。


すべての著作権は柏崎日報社および情報提供者に帰属します。新聞記事・写真など、柏崎日報社の著作物を転載、利用するには、原則として当社の許諾を事前に得ていただくことが必要です。掲載についてのお問い合わせは、お電話 0257-22-3121 までご連絡ください。