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監禁事件佐藤被告に懲役15年求刑

 三条市の女性(20)が小学校4年当時から9年2カ月にわたって柏崎市内で監禁されていた事件で、略取・逮捕監禁致傷などの罪に問われた柏崎市四谷1、無職・佐藤宣行被告(39)に対する論告求刑公判が30日、新潟地裁(榊五十雄裁判長)で開かれた。検察側は「佐藤被告の犯行は冷酷、非情で、鬼畜にも劣る」として、略取・逮捕監禁致傷と窃盗を併合した最高刑の懲役15年を求刑した。判決は来年1月22日に言い渡される。

 論告求刑で検察側は、被告が車内にナイフ、粘着テープを所持し、わき道に入ったことなどを指摘し、「計画的な犯行であり、違法性を認識していたにもかかわらず、自己の支配欲のために被害者を監禁し、暴行、脅迫を継続した」とした。また「被害者に肉体ばかりでなく、筆舌に尽くしがたい精神的な苦痛を与えた。家族の苦しみ、社会的な影響は大きい」と述べた。

 検察側は、今回の事件が執行猶予中の犯行であったことから、被告のさらなる再犯性を指摘。その上で「冷酷、非情、残忍、凶悪、陰湿で、鬼畜にも劣る犯行」と法の刑期を上回る犯行であると断言、「未決拘留日数も認めるべきではない。法律上許される最高刑を課すべき」とした。

 一方、弁護側は医師3人が行った鑑定結果を比較しながら、他人には理解しがたい複雑な被告の精神状態を説明。責任能力は問えるとしたものの、弁識にしたがって行為する能力に若干の影響があるとした。

 弁護側は「被告は犯行当時、心神こう弱状態にあった」「監禁の当初はひどい暴力を振るったが、被害者にテレビ・ラジオの情報を得られるようにした」とし、被害者の糖尿病予防に食事制限や運動をさせたことなどを「被告人なりに被害者に配慮している」と主張。略取については、犯行が終了しているとして免訴を求めた。また、起訴された窃盗は小額な1件のみで違法性が低いとし、「この窃盗をもって最高刑の5年と重くすべきではない。被害者の心身の傷は弁護人も認めるが、社会の処罰感情とは別だ」と罪刑の均衡も求めた。

 最後に裁判長が佐藤被告に意見を求めると、同被告は「被害者に申し訳ないことをした」とだけ語った。

 1時間半に及んだ公判中、佐藤被告は最初、首を少し左に傾け、表情を変えずに聞いていたが、後半は時折、退屈そうなそぶりも見せていた。

(2001/11/30)

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