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「花の詩画展」開幕 作者の星野さん来柏
 不慮の事故で手足の自由を失い、口に筆をくわえて絵や詩を描き続けている群馬県勢多郡東村在住の画家・星野富弘さんの「花の詩画展」(市、市教育委員会主催)が10日から、市内学校町のソフィアセンターで開幕。初日のこの日は市内・外からたくさんの人たちが訪れ、一筆、一筆丹念に仕上げられた作品を鑑賞して感動に浸っていた。一方、オープニングセレモニーには星野さん自身も夫人とともに参列し、集まった人たちに感銘深いメッセージが送られた。 

 星野さんは群馬大を卒業後、中学校教師として勤務して2カ月後、体操クラブの指導中に頚髄を損傷。入院生活中に、口に筆をくわえて絵を描き、詩を添える創作活動を始めた。1979年に最初の作品展を開いた後、国内・外の各地で開催。91年には東村に村立の富弘美術館が開館した。著書に「愛、深き淵より」「風の旅」「鈴の鳴る道」などがある。  会場にはこれまでの作品から、「さくら」「結婚指輪(がくあじさい)」「あさがお」など水彩画61点、「かやの実」「かぼちゃ」などペン画40点が展示された。訪れた人たちは感動し切った表情で丹念に仕上げられ絵、自身の思いを託す詩の言葉を味わった。 作品を見た小学生は「すごい努力をしてきたから、こういうすばらしい作品ができあがったんだと思う」「自分たちも、星野さんに負けないように一生懸命やらなければならないと思った」と口々に話していた。

 開幕に先立ち、同センター玄関前で行われたセレモニーでは、西川市長が「星野さんの作品によって、思い出多い感動の夏になってほしい。ぜひたくさんの人から見てもらい、感激を共有したい」とあいさつ。

 星野さんは「きれいな海、きれいな山、とてもすばらしい所で展示ができ、大変うれしい。28年前にけがをした時、自分は何もできないと思った。しかし不自由なからこそできた絵だと思う」と話した。

 また、「1枚の小さな紙の中に絵と文字を一緒に描くことはなかなかうまくいかない。互いに不出来なもの同士が譲り合い、助け合って入っていることを見ていただきたい。家庭、社会にとっても同じだ」と語り、ぎっしりに集まった人たちから感銘の拍手が沸いた。

 同展は27日まで(19日は休館)。会期中、市内の各方面の団体でつくる「あさがおの会」が民間サイドから支援していく。入場料は大人が500円、高校生が300円。市内の小・中学生、郡内の中学生には無料券を配布。

(1998/ 7/10)

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