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東京電力柏崎刈羽原発3号機のプルサーマルで使うウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の品質管理状況をめぐり、通産省資源エネルギー庁と県・市・刈羽村主催の住民説明会が8日夜、産文会館で開かれた。質問者からは、燃料検査の全数データ公開を求める声が上がったが、国や東電は製造元の企業秘密などから公開できないと答え、議論は平行線だった。
この説明会は、関西電力高浜原発向けのMOX燃料に品質管理データねつ造が見つかったことに関連し、地元行政の要望で行われた。会場には市民ら約470人が集まった。
最初に通産省と東電が同社向け燃料の調査結果を説明し、大出厚・柏崎刈羽原発副所長は「製造元のベルゴニュークリア社(ベルギー)では適正な品質検査が行われ、データの書き換えもできない。われわれの検査結果とも一致している」と述べた。平岡英治・同省資源エネルギー庁原子力発電安全管理課長は「東電の調査に問題はない」とし、ともに燃料の安全性に理解を求めた。
一方、事前に質問を寄せた46人のうち市内外5人が会場で直接質問した。この中で反プルサーマルの立場をとる市内新花町の元教員・矢代和克さん(64)らは「全データを公開してから説明すべきであり、それがなくては安全とはいえない」「市議会もデータ公開を求める意見書を可決している」と相次いで述べた。
東電側は「ベルゴニュークリア社に全データ公開を再三要請したが、企業のノウハウが明らかになり競争力が阻害される恐れから公開できないということだった」と従来からの説明を繰り返し、「通常なら公開されない平均値などのデータを出している」と強調した。平岡課長は「生データに当たるより、品質保証のシステムをチェックすることが大事だ」という考えも示した。
説明会を聴いた西川市長は「当事者と直接話ができたことは意味があったのでは」とコメント。しかし「これでケリがついたわけではなく、住民理解の努力は継続の余地がある」とし、データ公開については「この一点で堂々巡りをしており、何か解決の方法がないものか」と話した。
東電MOX燃料の品質管理問題では、通産省が今年8月に県・市・村に今回と同内容の説明をした。また東電は10月、柏崎刈羽3号機での来年のプルサーマル実施に向けて、初装荷用MOX燃料28体の輸入燃料体検査を通産省に申請、同省で審査に入っている。
(2000/11/ 9)
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