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タカラパン、フードタカラで知られる老舗食料品小売業の市内西本町1、にしまき(西巻憲一郎社長、資本金3000万円)と関連グループは30日、長岡市の小林彰弁護士=三和三丁目8−23、坂井ビル201=と細貝巌弁護士=宮原2丁目2−19=の連名で営業休止の張り紙を出し、自主廃業した。負債総額の詳細ははっきりしないが、関係者の話を総合すると8億円前後と見られる。
同社は天保2年(1831)の創業。みそ、しょうゆ、パンの製造・販売をはじめ、各種食料品小売、酒小売などを手がけてきた。スーパーは西本町1の本店「フードタカラ」のほか、市内桜木町、大久保の「キャロット」があり、関連会社として、みそ、しょうゆなど製造・販売のニシマキフーズ=市内新道=がある。
にしまきは平成元年、ピーク時で27億1000万円の売り上げだったが、近年、消費の低迷、大型店の進出、業界の低価格競争などから業績不振が続いていた。平成9年1月期の年間売り上げは17億4300万円、10年は14億5000万円、今年1月期は11億5000万円ほどに落ち込んだ。従業員はピーク時、百数十人を数えたが、最近では50人ほどに減った。
第2種大型店である本店の店舗面積は約780平方メートル、パン工場、駐車場などを含む敷地面積は約4000平方メートル。売り上げ低迷から苦しい資金繰りを余儀なくされ、経営立て直しに向けた金融機関の支援も望めないことから、今回の事態となった。債権者は主な取引先だけで50以上にのぼるものと見られる。
本店などに張り紙の出された30日朝は、朝刊にチラシが折り込まれた。しかし、搬入口や出入り口は閉じられたままで、通りに面した店のガラスには青いビニールシートがかけられたまま。商品搬入の車や取引業者らが訪れては張り紙をメモしたり、会社に携帯電話で連絡する光景が見られた。また、チラシを見て買い物に訪れた客も、「近くで便利だったのに」「切ないようだ」などと突然の事態に言葉を失っていた。
小林、細貝弁護士は、今後のことについては債権者に文書で通知するとしている。西巻社長(53)は「周りにご心配をかけ、申し訳ない。消費低迷と競争激化で生き残れなかった。前から踏ん切りをつけたいと思っていた」と話している。
(1999/ 8/30)
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