園児の激励を受け、次々と出発する除雪車=22日、市内藤元町の市除雪基地 (2024/11/25)
海外青年協力隊として派遣される小林虹矢さん(右)と中西千里さん(左)。桜井市長から激励を受けた=22日午前、市役所市長応接室 (2024/11/22)
昭和天皇の食事を再現した「秋幸苑の夕べ」。参加者は見頃の紅葉とともに味わった。中央奥が第15代当主の飯塚さん=17日、市内新道の飯塚邸 (2024/11/21)
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東京電力柏崎刈羽原発のプルサーマル(軽水炉のプルトニウム利用)計画の賛否を問う刈羽村の住民投票が17日告示された。投票は27日で即日開票。プルサーマルをめぐる住民投票は全国で初めてだ。計画容認、反対の両派は同日朝、街宣活動の第一声を上げ、村内を一巡した。
住民投票は村長が行い、事務は村選挙管理委員会(吉田哲也委員長)に委任する。職員は午前8時半、投票日、投票場所などを記した文書を役場前の告示板に掲示した。不在者投票の受け付け、開票立会人の公募も村役場で始まった。16日現在の投票資格者名簿の登録者数は4,092人(男2,001人、女2,091人)。
投票は計画受け入れに「賛成」「反対」「保留」のいずれかに丸印を付ける記号式。「議会、村長は住民投票の結果を尊重しなければならない」としている。条例は投票運動について自由とし、罰則規定はない。プルサーマル容認、反対の両派は今月初めから戸別訪問、チラシ配布、地区集会などの活動を活発化させている。
品田村長は告示にあたり、「住民投票は村の民主主義を守るために決断した。冷静な判断を求めたい。村民のさまざまに思いを明日の刈羽村のために生かすのが私の仕事」と述べた。また、直接請求の署名活動を行った「私たちの声を村政にとどける会」の笠原正昭代表は「いよいよ告示と思うとうれしい。有権者は村の将来、子供たちの将来のことを考え、悔いのない1票を投じてほしい」と述べた。
プルサーマルをめぐる住民投票条例は同村で1999年3月に初めて直接請求されたが、議会は大差で否決した。昨年秋の村長選後の12月末、議会は議員提案の条例をいったんは可決したが、品田村長が再議で差し戻し、成立に必要な3分の2以上の賛成が得られず廃案となった。
これを受けて、条例制定を求める住民組織の「私たちの声を村政にとどける会」が有権者の37%にあたる1,540人分の署名を集め、直接請求を行った。4月の臨時議会は賛成多数で再び可決。村長は再議を見送り、条例は施行された。
東電は今年、福島第一原発3号機と柏崎刈羽原発3号機でプルサーマルを実施したいとしているが、先行の福島は県知事の凍結発言で見通しが立っていない。柏崎も平山知事や西川市長が国内初の実施に難色を示している。4月17日から始まった柏崎刈羽3号機の定期検査で東電は、プルサーマル用のウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料の装荷については、6月中旬までに判断したいと先送りしている。
(2001/ 5/17)
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